著者
桜井 直樹 元村 佳恵 寺崎 章二 村山 秀樹
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

振動法の基本である第2共鳴周波数の振動モードが分かり、弾性値と粘性値を計算する理論的背景が証明された。つぎに、レーザードップラー(LDV)の手法で、果実の軟化を弾性値と粘性値から評価するプログラムを作成し、計測の自動化が実現できた。この結果、0.1秒で1個の個体を計測する高速化に取り組むことが可能となった。細胞壁多糖類の分析結果から、果実が軟化するとき果実細胞壁のペクチンの分解が粘性の低下を、キシログルカンの分解が弾性の低下を引き起こしていることが推察された。リンゴ6品種を用い、従来の破壊法とLDV法を比較し、4品種については極めて高い相関があることが分かった。また、臭化メチル処理で内部褐変が起こると、LDVでその欠陥を検出できることが分かった。セイヨウナシは収穫直後から追熟させると、キウイと同じように2段階の軟化を示すことが分かった。セイヨウナシは低温保存すると、最終的には1段階の弾性低下を示すようになる、2週間低温保存した場合最も評価の高い肉質(メルティング)になるが、LDVではその変化を捉えることができなかった。そのため、新しい物理的測定法(AMC法、Acoustic Measurement of Crispness)を考案した(特許出願)。プローブを果肉に貫入させそのときに生じる振動を検出し、フーリエ変換した。AMC法でいわゆるシャキシャキ感を数値化できることが分かった(特許出願)。この手法で、セイヨウナシ、メロンなどの肉質のトロミ感を数値にできることが分かった。次に数値化したAMCのパラメータとLDVの振動スペクトルの対応を、主成分分析及び重回帰で行った。その結果、LDVで得たスペクトルデータから、AMCで得られるシャキシャキ感が推測できることが分かり、LDV法が単に果実の弾性・粘性だけでなく、果実の肉質の精妙な変化も検出できることが分かった。

言及状況

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こんな研究ありました:レーザードップラー法を用いた果実の熟度・品質測定システムの作成(村山 秀樹) http://t.co/MQoi6zMTQU

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