著者
高橋 達也 藤盛 啓成 山下 俊一 齋藤 寛
巻号頁・発行日
2000 (Released:2000-04-01)

1993年から1997年まで、マーシャル諸島甲状腺研究(The Marshall Islands Nationwide Thyroid DiseaseStudy)によって、現地で医学的・疫学調査が行われた。マーシャル諸島住民では、甲状腺結節性病変の有病率が高かった。甲状腺結節の最も一般的な形態は、腺腫様甲状腺腫(adenomatous goiter)であった。しかしながら、本研究で発見された腺腫様甲状腺腫の患者の多くは、医学的治療を必要としなかった。幾多の他の研究と同じように、女性では、男性と比較して甲状腺結節の有病率が高かった。また、有病率は、年齢とともに高くなり、50歳代の女性で最も高率(約50%)であった。甲状腺結節例の約半数は、触診で診断できたが、残りの半数は、超音波診断によってのみ診断し得た(触診できなかった)。甲状腺機能低下症や甲状腺亢進症(バセドウ病)の様な甲状腺機能の異常は、マーシャル諸島では、比較的まれで、有病率は他国と比較して同程度、もしくは、低かった。太平洋地域(日本を含む)などに多く見られる橋本病(自己免疫性甲状腺炎)は、マーシャル諸島では、まれであった。甲状腺癌の疑いで43人の患者が、現地のマジェロ病院において、マーシャル諸島甲状腺研究の医療チームによってなされた手術を受けた。この43人中、25人については、病理学的に癌が確認された。外科手術で重篤な合併症は、1人も発生しなかった。マーシャル諸島全体での、一般住民の甲状腺結節や甲状腺癌の頻度は、従来報告されているよりもかなり高かった。しかし、我々は、ハミルトン博士(Dr.Hamilton)の仮説、すなわち、「甲状腺結節の頻度は、ブラボー実験の時に住んでいた場所とビキニ環礁からの距離に反比例する(ビキニから遠くなると、結節は減る)」、を確認できなかった。この点に関して、ブラボー実験で被曝した住民における甲状腺癌の頻度に関する予備的な分析では、概算した甲状腺放射線被曝量と甲状腺癌有病率は正の相関(被曝量が増えると甲状腺癌も増える)が有意に示された。

言及状況

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〔放射能〕宮城県丸森町の「子供の身体を使い」除染の効果を検証する ☆除染効果検証で被ばく線量調査へ (NHK) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120601/k10015523401000.html http://backupurl.com/v96jvw 放射性物質の除染が行われる宮城県丸森町で、東北大学大学院の研究グループが、除染が確実に効果 ...
〔完成稿〕丸森町の子供たちの甲状腺異常と「安全宣言」強行の背景 ☆宮城・丸森2地区被ばく検査 「健康へ影響みられず」 (河北新報) http://www.kahoku.co.jp/news/2012/01/20120125t11023.htm http://backupurl.com/quxj1b 昨年12月4日と今月14、15日、甲状腺の超音波検査とホールボディーカウンターによ ...
〔完成稿〕丸森町の子供たちの甲状腺異常と「安全宣言」強行の背景 ☆宮城・丸森2地区被ばく検査 「健康へ影響みられず」 (河北新報) http://www.kahoku.co.jp/news/2012/01/20120125t11023.htm http://backupurl.com/quxj1b 昨年12月4日と今月14、15日、甲状腺の超音波検査とホールボディーカウンターによ ...

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「マーシャル諸島住民の放射線被曝線量についての国際共同研究 http://t.co/Bwn9lDO0po マーシャル諸島住民では、甲状腺結節性病変の有病率が高かった。甲状腺結節の最も一般的な形態は、腺腫様甲状腺腫(adenomatous goiter)であった。
2000年のマーシャル諸島の被曝研究に山下俊一が参加していた!! 「マーシャル諸島住民の放射線被曝線量についての国際共同研究 2000年度」に関与。 http://t.co/Bwn9lDO0po 研究機関 長崎大学 山下 俊一 長崎大学・医学部・教授
RT @sensouhantai 丸森町で安全宣言した学者。藤盛啓成 東北大学病院准教授。「マーシャル諸島住民の放射線被曝線量についての国際共同研究」に関与。http://t.co/YDtzhAzppD 上記のリンクを見ると共同研究者に 山下俊一の名が。
@mariscontact @M16Ra 広島放影研も指摘する糖尿病と放射能の関係をこれ→http://t.co/hlxZFVvEを示してドヤ顔で否定していたお方がいたのでこの研究者誰?と検索して→http://t.co/hBQAVIZXで山下教授がこの研究に関わっているのを→続
RT sensouhantai 丸森町で安全宣言した学者その3。藤盛啓成東北大学病院准教授。「マーシャル諸島住民の放射線被曝線量についての国際共同研究」に関与。http://t.co/gK65tkI8 もっとも期待できそうなのだが…上記のリンクを見ると共同研究者に山下俊一の名が。

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