著者
堀内 功 澤井 英明 小森 慎二 赤谷 昭子 香山 浩二
出版者
兵庫医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

TNSALP遺伝子のゲノムDNAをPCR法にて増幅した。ゲノム遺伝子は12エクソンに分かれているため、PCR法に用いるプライマーはそれぞれのエクソンについて合成する必要がある。しかも細胞1個にはTNSALP遺伝子は1対(2個)しか含まれていないため、これを遺伝子増幅するためには増幅対象領域についてPCR反応を繰り返して2度行ういわゆるnested PCR法が必要となる。この方法に必要なTNSALP遺伝子のプライマーの塩基配列はすでに報告されているので、これらの情報を用いて、細胞1個より増幅可能な条件を検討した。増幅された遺伝子がTNSALPであるかどうかについてはそれぞれの増幅された遺伝子内に存在する制限酵素部位が、既知のTNSAPLの遺伝子配列と一致するかどうかで判断した。同じ増幅法であっても細胞融解の方式によって増幅の程度の差が出ることが判明した。すなわち蛋白融解酵素を用いたものよりもアルカリ溶解法を用いた方が正確な増幅が期待できることがわかった。しかし、allele drop out(ADO)と呼ばれる、2本の染色体のうちの1本がうまく増幅されない減少についての検討を次に行った。低アルカリホスファターゼ症は常染色体劣性遺伝形式をとる疾患であるので、ADOがあっても正常のalleleの増幅がみられれば、少なくとも保因者であり、罹患はしていないと診断できる。しかし、あまりにADOの頻度が高いと、正確な診断という意味では問題が生じる。文献上はいずれの方法が良いかについては相反する報告があり、増幅する遺伝子によって違いがあるものと考えられた。そこでADOの頻度を検討して、さらに増幅率を加味して検討した結果、TNSALP遺伝子の増幅についてはアルカリ溶解法を用いた方が、増幅効率とallele drop outの率から考えて、良いと考えられた。

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こんな研究ありました:低アルカリホスファターゼ血症の着床前遺伝子診断を実施するための基礎研究(香山 浩二) http://t.co/5OceMBO7If
こんな研究ありました:低アルカリホスファターゼ血症の着床前遺伝子診断を実施するための基礎研究(香山 浩二) http://t.co/6ABZul64b6
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