著者
門馬 綱一 長瀬 敏郎 ジェンキンズ ロバート 谷 健一郎 井尻 暁 宮脇 律郎
出版者
独立行政法人国立科学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

シリカクラスレート鉱物とは、結晶構造中にメタンなどの天然ガス分子を含む鉱物である。これまで,産出の極めて稀な鉱物と考えられてきたが,メタン湧水環境において普遍的に産出する可能性が高い。堆積物中の有機物は,地中深くまで運ばれると地熱により分解されてガスとなり,断層や泥火山などの地質構造を通して冷湧水とともに地表(海底)に湧出する。海水中に湧出したガスは微生物に酸化され,最終的には二酸化炭素として再び大気中に放散される。このような地球規模での炭素循環過程を解明する手掛かりとして,シリカクラスレート鉱物は新たな物証を与える。本研究はシリカクラスレート鉱物から古代のメタン湧水環境に関するより詳細な情報を得ることを目的とし,極東ロシア サハリンをモデル地域として研究を行うものである。2年目となる平成29年度は、前年に引き続き、サハリン南西の町ネヴェリスクおよびクリリオンスキー半島の南西海岸の調査を行なった。ネヴェリスクでは、前年度に確認したシリカクラスレート鉱物の一種、メラノフロジャイトと、化石の産状調査を重点的に行なった。また、クリリオンスキー半島においては、前年度調査ではメラノフロジャイトの痕跡(仮晶=結晶の形だけを残し、中身が玉髄に変質したもの)しか発見できなかったが、未調査の場所を重点的に調べた結果、未変質のメラノフロジャイトを見出した。産状は火山岩中に貫入した熱水鉱脈であり、ネヴェリスクのものとは趣が異なる。調査の結果については日本鉱物科学会2017年度年会にて発表を行った。また、採取した試料について、詳細な分析を進めているところである。

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ちなみに、、、 シリカクラスレート鉱物から読み解くサハリン南部のメタン湧水古環境 研究代表者: 門馬 綱一 https://t.co/tSVNtEsSiE

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