著者
村瀬 香 佐藤 俊幸 奥田 圭
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01 (Released:2016-04-21)

原発事故が野生動物の遺伝子に与える影響に関するこれまでの研究には、汚染度が異なる地域間で比較したものは報告されているものの、同じ場所で、事故前後の比較を行なった報告はほとんどない。そこで本研究では、事故前からサンプリングしているイノシシを研究材料として、汚染度が異なる地域間と、同じ地域の事故前後において比較し、イノシシの遺伝的組成の変化を明らかにすることで、野生動物の被曝影響を分析することを目的としている。昨年度は複数の地域でイノシシのサンプリングを行なった。その際、調査地域、性別、サイズなどの生態データを集めるとともに、既存のソフトではなくプログラミングを通じて解析しやすいようにデータを整理した。また、マイクロサテライトを用いたフラグメント解析とシーケンスを行なった。特に昨年度は、ゲルマニウム半導体検出器で汚染度を測定する目的ですり潰して時間が経過したサンプルを対象に、どのような実験条件なら塩基配列を決定することができるのかを検討した。その結果、比較的多くのサンプルで塩基配列を決定することができる条件が明らかになった。さらに、そのうちのいくつかのサンプルについては、ハプロタイプを決定することが出来た。学術論文としては、原発事故や自然災害などの緊急事態には、長期的な視野に立った従来の解析手法を選択するよりも、ベイズ法を用いた統計モデリングの方が有用であることついて啓蒙する論文を執筆した。

言及状況

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記事の最後の方に「先天性奇形の研究を始めてから、科学研究費という国が出す研究資金を得るための申請書を出しても、申請が通らなくなったという。」 と書いてあるが、この3月まで基盤(C)があるから誤り。 https://t.co/YDtUv18D0D
乳児の心臓奇形の増加を報告した名古屋市立大学の学者は、イノシシやオオタカの研究調査もしている。 https://t.co/jzIHD4bMy2 https://t.co/glRtMEmala

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