著者
白石 典之 鈴木 宏節 篠田 雅人 覚張 隆史 三宅 俊彦
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究はモンゴル高原に興亡した歴代遊牧王朝の中で、史料に名を留めても、その実態が不明であった時代(たとえば、鮮卑、柔然、第1突厥、阻卜など)を「空白期」と位置づけ、その時代を実証的かつ学際的に解明することを目的としている。研究組織は考古学を中心とし、文献史学、気候学、遺伝生物学に参画した超域的になっている。令和元(2019)年度は引き続き、モンゴル科学アカデミー考古学研究所と共同で、モンゴル国ヘンティー県ゴルバンドブ遺跡で発掘調査を行った。ここには3基の墳丘が残されているが、そのうち1号墳丘の発掘を行った。1号墳丘では2016年と17年に先行発掘が行われ、6基の「空白期」の墓が見つかっている。今年度は7号墓と8号墓を検出した。7号墓は第1突厥期の火葬墓で、きわめて珍しい発見である。8号墓は初期モンゴル帝国期の幼児墓で、ガラス玉などの副葬品に恵まれていた。試料の一部は日本に将来し、理化学的分析に付した。並行して同じくヘンティー県にて同県博物館とともに、突厥時代の石碑調査も行い、新たな石碑遺跡を発見した。成果は博物館と共同で発表する予定である。金沢大学および淑徳大学にて、メンバーによる研究集会を開催し、研究の現状と問題点を整理した。また、最終成果のまとめ方についても議論した。新型コロナ感染症の影響で、予定していた現地調査1件ができなかったため、研究期間を翌年に延長し、それを補う試料の理化学的分析と論文化の作業を行った。なお、本研究に係る年度内の研究成果としては、研究発表2本、研究ノート1本がある。

言及状況

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@Historian_nomad 空白期ですから(・_・; 科研費も投入されていますけど2019年度の実績報告を見る限りなかなか難しいみたいですね…… モンゴル高原史の「空白期」の解明を目指した異分野融合研究 https://t.co/zp0E2BDBcU

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