- 著者
-
山中 千恵
- 出版者
- 仁愛大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2006
本研究を通じて日本の戦争体験を描いたマンガやアニメが受容されるとき、作品の評価や作品の読書・視聴体験が、かならずしも各国における戦争の記憶や日本の歴史的問題と直接的にむすびつけられて語られるわけではないということが明らかになった。語りは、受容された国におけるマンガ・アニメ文化の位置づけと、読者の「メディア体験史」との関係から、異なるやり方で歴史意識と接続される。以上の結果から、今後の研究において、個人の記憶と集合的記憶の間にメディア体験それ自体が生み出す記憶という中間領域を想定し、考察を進める必要があることがわかった。