著者
植田 弘師 松永 隼人 永井 潤 水田 賢志 田中 義正 水谷 龍明 内田 仁司
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

神経傷害後1週間でのミクログリア阻害剤は慢性疼痛とLPA産生を抑制したが、アストロサイト毒性剤の前投与は疼痛を抑制したが、LPA産生には影響しなかった。LPAは初代培養のアストロサイトに対して複数のケモカイン発現増加を示したが、サイトカイン発現には影響を示さなかった。LPAプライミングした培養アストロサイトのi.t.投与はLPA1受容体を介して疼痛反応を示したことから、神経障害後期維持期でも、LPAはミクログリア活性化により産生され、産生されたLPAはアストロサイトに作用して、ケモカイン産生を介して疼痛興奮を誘発すると結論した。しかし、LPAはヒトiPS細胞由来アストロサイトに対してケモカイン産生を示さず、LPAプライミング処置後もマウスに痛みを誘発させなかった。iPSアストロサイトにはLPA1受容体の発現が観察されないことから種差の問題と、現時点で入手できるiPS由来アストロサイトにはin vivoで見られる神経系のコミュニティー間の分化刺激が不足しているためと結論した。シュワン細胞株S16細胞におけるLPA受容体とG12/13ならびにRhoA-ROCKを介する脱髄機構はミエリン蛋白質遺伝子発現ならびにその転写因子Sox10発現低下として捉えることができ、その上流にNFκBのアセチル化が関与する事が阻害剤効果により明らかになった。LPA機構活性化の新たな機構としてLPAがKCC2機能を低下させ、GABA受容体機能の抑制から興奮への変換が含まれることを明らかにした。断続的くり返し精神的ストレスによる線維筋痛症マウスモデルを新たに作成し、病態生理学的、治療薬理学的に線維筋痛症モデルに類似することを明らかにした。さらに、LPA1受容体遺伝子欠損マウスにおいてその疼痛が消失することも明らかにできた。LPA合成に関連する新規の酵素を見出し、その阻害剤候補も見出すことができた。

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