著者
渡部 邦昭
出版者
九州歴史資料館
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、戦前期において軍事に関係する輸送を行っていた博多湾鉄道汽船および朝倉軌道という二つの地域交通事業者を取り上げ、軍事輸送がその経営にどのような意味を持っていたのかという点を明らかにした。具体的には、次の二点が判明している。一点目は、地域交通事業者が軍事輸送から得られる利益は、必ずしも常に大きいものではなかったという点である。二点目は、軍部や行政は軍事輸送の必要上、事業者にとっては採算性の低い輸送事業の実施を期待したが、その期待は事業者側も認識していたという点である。この二点から、軍事輸送に対する事業者と軍部の利害が、必ずしも一致しているとはいえないことを明らかにした。
著者
渡部 邦昭
出版者
九州歴史資料館
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

アジア太平洋戦争末期に設置された2つの九州統括機関を調査し、戦時期の地方内政・軍政の構想と実態を明らかにする。具体的には、内務省の九州地方行政協議会・九州地方総監府(昭和20年6月改組)と、陸軍の西部軍管区・第十六方面軍司令部(事実上同一)を取り上げ、両機関に関する公文書の悉皆調査や関連施設の調査を実施する。これにより、両機関の設置改編の経緯、両機関に政府が期待した機能、両機関の実態を解明し、戦時期における地方内政・軍政の構想と実態を明らかにする。
著者
岡寺 良 山本 義孝 吉田 扶希子 藤岡 英礼
出版者
九州歴史資料館
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、背振山の山岳信仰を考古学的な証拠を元に、その信仰の実態を明らかにするというものである。本研究における学術的成果としては①背振山系を領域とした山中修行(峰入り)の存在を示した②背振山系における主要霊山の実態解明のデータを提示した③山岳信仰・霊場遺跡としての二丈岳の実態について、経塚の発見により新たなデータを提示した、という3点が挙げられる。本研究の調査成果については、学会発表、展示、展示図録作成、シンポジウム発表、報告書作成などにより広く公表することができた。
著者
西谷 正
出版者
九州歴史資料館
雑誌
九州歴史資料館研究論集 (ISSN:09101314)
巻号頁・発行日
no.35, pp.1-19,巻頭1p, 2010
著者
西谷 正
出版者
九州歴史資料館
雑誌
九州歴史資料館研究論集 (ISSN:09101314)
巻号頁・発行日
no.36, pp.巻頭1p,1-13, 2011