著者
長島 優
出版者
佛教文化学会
雑誌
佛教文化学会紀要 (ISSN:09196943)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.9, pp.278-299, 2000-10-10 (Released:2009-08-21)
参考文献数
8
著者
春本 龍彬
出版者
佛教文化学会
雑誌
佛教文化学会紀要 (ISSN:09196943)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.28, pp.61-78, 2019 (Released:2020-06-19)
参考文献数
40

これまでのところ幾つかの見解が提示されているが、廬山寺に所蔵されている『選択本願念仏集』の来歴についてはまだ不確かなところがある。そのため、私達は現存する史料に基づいて『選択本願念仏集』の草稿がどのように相続されたのか検討しなければならない。 記述に依れば、法然が最初に廬山寺所蔵の『選択本願念仏集』を所持していたように見える。次に、それは高山寺に所属した僧侶である信慶によって高山寺の経蔵に安置されたようである。その後、それは何らかの事情で顕光院によって管理されたと考えられる。それから、顕光院がそれを清浄華院へ預けたのである。 また、廬山寺の町田智元氏は皇室が『選択本願念仏集』を廬山寺へ下賜したと述べている。したがって、私達は清浄華院において保管されていた『選択本願念仏集』は最終的に皇室を経由して廬山寺へ移動されたと結論付けることが可能である。 廬山寺所蔵の『選択本願念仏集』は多くの人々によって様々な場所で保護されていたのである。
著者
服部 法照
出版者
佛教文化学会
雑誌
佛教文化学会紀要 (ISSN:09196943)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.2, pp.87-110, 1994-04-20 (Released:2009-08-21)
参考文献数
34
著者
長尾 光恵
出版者
佛教文化学会
雑誌
佛教文化学会紀要 (ISSN:09196943)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.28, pp.19-46, 2019

唐代初期の浄土教者である懐感の主著『群疑論』には薬師信仰と往生極楽の関係性についての問答が収録されている。その問答において対論者は薬師仏名の聞名と憶念による往生極楽の是非を問い、それに対し懐感は薬師仏に関する実践行は直接的な往生極楽の業ではなく補助的なものに過ぎないとの結論を下す。この問答から唐代初期に薬師信仰を以ての往生極楽思想が存在していたことが窺える。そこで本稿では『群疑論』と同じく七世紀後半に成立したとされる慧観『薬師経疏』(S二五五一)を用い、その薬師信仰の実態を検討する。その結果として、確かに薬師仏を対象とした供養による願生極楽思想が存在し、かつ唐代初期において阿弥陀信仰と薬師信仰は実践に基づく願生極楽という点において接点を有していたことを指摘したい。