著者
佐藤 手織
出版者
八戸工業大学
雑誌
八戸工業大学紀要 (ISSN:02871866)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.151-160, 2004-02-27

The purpose of this paper was to examine what factorial components our image of another world consists of. The results of factorial analysis showed five factors-callousness, pleasantness, attractiveness, wonderfulness, and perceptually unsegregatedness. Furthermore, the hypothesis was tested whether these last two factors reflect our implicit (indirect) perception theory. It became clear that introversive subjects regarded another world as wonderful and perceptually unsegregated more than extroversive ones, which was supportive of our hypothesis. However, further research will be required to clarify these points in detail.
著者
松浦 勉 一盛 真 佐藤 広美
出版者
八戸工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

十五年戦争とその敗戦に伴うアメリカの対日占領下の日本の教育学の「戦争協力」と、戦争責任についての「反省」についての態様を検討するとともに、当該期の沖縄と水俣の問題を追究した。主要には「講壇教育学」者の海後宗臣の戦争教育学の展開と、戦後に教育科学研究会の委員長になる勝田守一の教育科学の形成過程を対象化した。期せずして、3.11の原発震災は、沖縄問題と水俣病事件の、教育の視点からの考察を不可避とした。
著者
松浦 勉
出版者
八戸工業大学
雑誌
八戸工業大学紀要 (ISSN:02871866)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.159-166, 2012-03-31
著者
山下 惇 村中 健
出版者
八戸工業大学
雑誌
八戸工業大学エネルギー環境システム研究所紀要 (ISSN:21866015)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.9-14, 2011-03-24

表紙に表示のISSNはタイトル変更に伴い、21866015に変更 第8巻までのタイトル「八戸工業大学異分野融合科学研究所紀要」
著者
橋本 典久
出版者
八戸工業大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1998

前年度の視覚障害者に対するインタビュウー調査結果により、建築音響の影響、すなわち空間の音の響きや壁面での音の反射性状が実際によく意識されており、屋内での歩行・行動のし易さに影響を与えているという結果が得られた。これらの具体的影響とその度合いを実際の歩行行動の中で確認し、その影響因子となる建築音響の物理量を究明するため、残響時間や空間の大きさ・形などの建築音響条件の異なる4つの空間において、視覚障害者と晴眼者(アイマスク着用)の歩行実験を行った。その結果、残響時間やSTI、IACC(両耳間相関係数)などの音響指標との直接の対応は確認されなかったものの、建築音響条件の影響が有意であること、また、細長く1次元的な音響空間では、広い空間より歩行時の方向感が良くなることが実験結果により確認された。更に、これらの結果は実験空間における実験結果であることから、実際の空間条件での実験検討として、空間ロビーやデパートなどの各種建物や施設内での歩行実験を行った。その結果でも、細長い空間と広い空間との識別、細長い空間での方向感の良さなどが実際に確認された。視覚障害者の歩行・行動に対する建築音響条件の影響については確認がなされたが、これを制御し,最適化を図って行くためには、具体的な影響因子の抽出が不可欠である。今後、さらに建築音響指標の範囲とその組み合わせの幅を拡げ、建築音響の影響メカニズムを明確化する予定である。
著者
澤田 紘次
出版者
八戸工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

本研究は、結露に関するアンケート調査、結露被害の実地調査、室内の温湿度の測定調査からなっている。第1章では、アンケート調査結果について報告した。公営集合住宅約1000戸を対象とし、回収率は61%である。調査した住棟は建設年次により、平面タイプ、断熱仕様が異なり、6種類に分類される。アンケート調査結果によると、押入に被害の多い平面タイプと壁に被害の多い断熱仕様の住棟があった。アンケート項目で、結露に関係が深いのは、建物の種別、住戸位置、家族数などである。使用暖房器具と結露との関係は明確ではなかった。結露で困っていることの内容の記述では、73%もの住戸が切々と訴えている。窓が凍って開かない、窓からの流下水で畳が濡れる(33%)、押入の湿気・カビ(15%)、壁のカビ(17%)などが多い。第2章では結露被害の実地調査結果について撮影した写真を中心にして報告した。被害を訴えている住戸では、いずれも黒いカビが発生しており、生活に支障をきたすものであった。調査した住戸に共通していることは、換気に対する意識の低さである。第3章では、室内の温湿度の測定結果について報告した。昭和63年1月から2月にかけて、6戸について各一週間測定した。6戸を通じて、室内が常識を越えた高湿度になっている例は無かった。窓上の壁・梁型部分が断熱されていないタイプの住戸の中で、結露・カビが発生している住戸と発生していない住戸があった。前者は、開放型ストーブを使っていた。室内の露点温度は他の住戸に比較して高くないが、室温が居間でも7〜15℃と低く、このことが結露の要因である。後者では、北和室の窓前にFF式ストーブを置き、襖・扉を全て開放して、北側の室温度を高く保ち、非暖房室となる場所を無くしていた。全体の調査を通じて、同種の住棟でも、住まい方により結露発生に差があることが分った。住まい方と結露との関係について分析を続けたい。
著者
内山 晴夫 十文字 正憲
出版者
八戸工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

東北地方の太平洋沿岸で頻発するヤマセは濃霧を伴い冷害の元凶として恐れられている。また、霧による視界不良は、陸海空すべての交通機関にとって安全運行の障害となっている。我々はコロナ放電を応用した静電式霧消去ネットを考案し、その実用化試験を繰り返し実施した。その過程で、霧の粒径が100ミクロン以上になると急速に消霧性能が低下する、ということが問題点として浮上した。本研究の目的は、この装置を線対ロッド電極構造へと改良し、こうした問題点を解決することにあり、研究成果および残された検討課題は以下の通りである。1.静電式霧消去装置の性能評価に関する実験的検討これまでは、静電式ネットの効率評価を単に霧の液化率だけに注目して行い、消費電力を考慮していなかった。そこで消費電力も視野にいれた“液化指数"の導入を提案し、実験例を示した。2.超音波式霧発生器の試作多数の小孔を穿ったステンレス薄板をド-ナツ状の円環振動子に貼りつけ、約29kHzで振動させた。その結果、円環の中心部に近い小孔ほど大粒径の霧を発生し得ることを見出した。霧の連続大量発生が課題で、そのためには、キャビティの改良と水圧の微妙な調整が必要である。3.線対ロッド電極構造の霧消去装置試作線対ロッド電極構造が有効であることは既に確認済みである。試作装置では、これらの電極をインラインあるいはジグザグに配した場合について実験し、後者が優れているという知見を得た。4.線対ロッド電極構造の理論解析インラインおよびジグザグに配した線対ロッド電極構造の静電界解析とイオン風を考慮した霧の消去メカニズムに関する理論検討を行い、後者の優越性を定性的に解析した。