著者
西口 光一 ニシグチ コウイチ
出版者
日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
no.138, pp.24-32, 2008-07

著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲内で行ってください。在住外国人がそれに参加することで日本語を習得していくという要素は,地域日本語活動の重要な要素である。しかし「日本語の習得支援=日本語を教えること」ではない。一方,海外で行われている成人に対する第二言語教育に目を向けてみると,しばしば議論される「生活日本語」と対比して「おしゃべり日本語」というものが抽出できる。「おしゃべり日本語」の能力は文化的に生きる人間の重要な要素であり,現代の自然習得者は,ある程度数が限られた日本語話者との多かれ少なかれ個人的な交流を継続的に続けることでそのような日本語力を自然に習得している。地域日本語教室は,在住外国人にそれに類した日本語習得環境を提供できる環境条件を備えている。その習得環境は,個々の人の現在の日本語力には配慮しながらも,市民ボランティアが在住外国人と対等な人間として自然に接して交流することで,巧まずして構成できる自然習得環境である。
著者
山路 奈保子 須藤 秀紹 李 セロン
出版者
日本語教育学会
雑誌
日本語教育 = Journal of Japanese Language Teaching (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.155, pp.175-188, 2013-08

本稿は,書評ゲームである「ビブリオバトル」を日本語パブリックスピーキング(1)入門として大学・大学院留学生を対象とする日本語授業に取り入れる試みの実践報告である。「ビブリオバトル」は,複数のプレゼンターが各自で選んだ本を紹介した後,聴衆が「最も読みたくなった本」に投票し,最多票を得た本を「チャンプ本」とする書評ゲームである。これを留学生対象の日本語コースで実施した。参加学生はそれぞれ2度プレゼンターとして書評プレゼンテーションを行った。その結果,聴衆が「チャンプ本」を選ぶというゲーム性が参加学生のモティベーションを高め,聴衆の理解や共感に対する配慮をもたらした。ビブリオバトル導入は日本語学習者のパブリックスピーキング技能向上に有効であることが示唆された。
著者
清池 恵美子 西口 光一 松本 隆
出版者
日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.127-145, 1986-02

著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲内で行ってください。