著者
福島 邦彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:03736091)
巻号頁・発行日
vol.J62-A, no.10, pp.658-665, 1979-10-25

パターン認識における最大の難題は,入力パターンの位置がずれたり形がゆがんだりしたときに,どのような処理を施すべきかという問題であり,この問題に対する根本的な解決法はこれまでみいだされていなかった.筆者は,動物の視覚神経系の構造からヒントを得て,この問題を解決する新しいアルゴリズムを考察し,これを実現する多層の神経回路モデル(ネオコグニトロンと呼ぶ)を構成し,計算機シミュレーションによってその能力を確認したので報告する.この神経回路モデルは,自己組織化能力をも有する.認識すべき複数個のパターンを回路に繰返し呈示しているだけで,回路は,それらのパターンを区別して正しく認識する能力を,教師なし学習によって身につけていく.自己組織化が完了した状態では,回路は,入力パターンの呈示位置がずれても,その大きさや形が多少変形しても,多少の雑音が含まれていても,正しくパターンを認識する.

言及状況

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@hiroki_f ありがとうございます。資料によると1979年に論文発表されてました。43年前の研究とは思えない高いレベルですね。 https://t.co/4jVMfhkhBV
El artículo de Kunikiho Fukushima sobre el Neocognitrón, publicado originalmente en lengua japonesa Octubre de 1979, será recordado como uno de los artículos más importantes sobre Ciencias de la Computación del último cuarto del siglo XX. https://t.co/aG9JU06q2I https://t.co/0ovR0N2h6i
福島先生の79年の通信学会論文を見てみたいと思ったけど、有料のものしか見当たらない。通信学会も、こういう歴史的な論文は無料で公開すればいいのになぁ。 https://t.co/7ll16ooCK1
日本語の論文は1979年に出版。いずれもLecunのLeNet 1985以前の成果で、LecunもNeocognitronに触発されたと話している。 https://t.co/ju9Dqnscxw

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