- 著者
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遠藤 宏樹
酒井 英嗣
日暮 琢磨
大久保 秀則
山田 英司
飯田 洋
野中 敬
古出 智子
稲森 正彦
高橋 宏和
中島 淳
- 出版者
- 医学書院
- 巻号頁・発行日
- pp.457-463, 2013-04-25
要旨 カプセル内視鏡によって,NSAIDs起因性小腸粘膜傷害の現状が明らかになってきた.NSAIDsは,小腸にびらん,潰瘍,絨毛欠損や出血など多彩な病変を引き起こし,原因不明の消化管出血の一因となりうる.また,NSAIDs長期服用者においては,小腸に輪状潰瘍・膜様狭窄という特徴的な所見を来すことがあり,カプセル内視鏡検査に注意を要することがある.NSAIDs起因性小腸潰瘍に対しては休薬が確実な治療であるが,治療後の評価もカプセル内視鏡ならば,簡便かつ低侵襲で行うことが可能である.カプセル内視鏡はNSAIDs起因性小腸粘膜傷害の診断や治療評価に有用であると考えられる.