- 著者
-
山本 向三
飯塚 万利子
赤坂 江美子
馬渕 智生
梅澤 慶紀
太田 幸則
松山 孝
小澤 明
藤井 光子
川端 寛樹
渡邉 治雄
古屋 由美子
黒木 俊郎
谷 重和
- 出版者
- 医学書院
- 雑誌
- 臨床皮膚科 (ISSN:00214973)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, no.12, pp.1161-1164, 2005-11-01
要約
62歳,女性.神奈川県宮ヶ瀬の山林にハイキング後,右膝に吸血したヒルに気付いた.その14日後より吸血部に紅斑と,同部の疼痛が出現し,38℃台の発熱も認め,さらに2日後には,吸血部を中心に環状に紅斑が拡大した.また,全身に発疹が出現し,頭痛,関節痛,全身倦怠感などの全身症状も伴っていた.セフェム系抗生剤点滴を行い,これらの症状は改善した.なお,Lyme病抗体価は陰性であった.皮膚症状としての環状紅斑,また全身症状を呈したヒル咬傷は稀と思われた.