著者
長谷川 岳
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.556-561, 2016-10-15

要旨:本論は,家族の希望により約7年間長期入所し当施設で最期を迎えた事例に対し,洗濯を通して死去される前まで事例らしく生活を送れるよう援助できた実践の報告である.A氏は衣類の整理にこだわりがあった.そこで,A氏が在宅生活で行っていた洗濯が,役割のある作業になる可能性があるのではないかと考え,導入した.洗濯は,開始してから体調不良時以外,拒否することは一度もなかった.またA氏は家族に自己の存在をアピールするようになり,日々の生活の一部として定着した.また役割をもつことにより,自分が自分らしくいられる礎となった.そして洗濯を最期まで継続して行え,A氏らしく過ごすことができた.

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「事例報告したくても、そんな変わった人いない」的なことをたまに聞きますが、そういった場合、こういった事例報告はとても参考になるのではないでしょうか。 介護老人保健施設に長期入所して最期までその人らしく生活できた一事例 (作業療法 35巻5号) | 医書.jp https://t.co/PfI4HxpGyL

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