著者
高橋 雄介
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.38-56, 2016 (Released:2016-08-12)
参考文献数
103
被引用文献数
6

本稿の目的は, 2014年7月から2015年6月までの間に発表・報告された人格(パーソナリティ)特性をはじめとする個人差変数が取り扱われた研究について概観し, その動向と課題についてまとめたうえで, 今後の展望や展開を論じることである。ジェームズ・ヘックマンの研究以来, パーソナリティ特性(非認知能力)の発達及び教育的介入の可能性に関する研究に焦点が当たっている。本稿では, まずBig Fiveとそれに並ぶ個人差変数(知能や自尊感情など), そして自己制御とそれに類する心理学的構成概念(衝動性や満足の遅延など)に関する研究について, 次に, パーソナリティ特性や個人差変数と身体的・精神的・社会的健康との関連に関する研究について概観して, それらの成果をまとめた。最後に, 「あ・い・う・え・お」に準える形で(あ : Anchoring vignettes, い : Interactions, う : Unique relationships, え : Environmental Effects, お : Other reports), 5つの観点から今後のパーソナリティ特性研究の展望と展開を考察し, 3つの視座から課題と期待を論じた。

言及状況

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にっぽんちほーの学者さんの研究中心に、主に自己評定に基づくパーソナリティ個人差変数のレビューなのだ。 構成概念の発達変化や関係性についてまとめられているのだ。 高橋(2016) パーソナリティ特性研究をはじめとする 個人差研究の動向と今後の展望・課題 https://t.co/a3IiWRC6pR
高橋(2016)パーソナリティ特性研究をはじめとする 個人差研究の動向と今後の展望・課題 https://t.co/96y2tjhLs2
週末は無事に東海心理学会を終えることが出来て安心しました。素晴らしい特別講演でした。高橋先生が講演で紹介された関連論文は以下の2本ですね。 あいうえお https://t.co/Gof1nK7Kf2 ABCDE https://t.co/sLI4t9lUC5
1 1 https://t.co/8W6QQBcpzK
パーソナリティ特性研究を中心とした、個人差研究の近年の動向と今後の展望・課題について概観。 高橋雄介 2016 教育心理学年報 https://t.co/5oUMgbqnFC

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