著者
矢原 弘樹 高橋 瑛逸 福井 幸男 西原 清一 持丸 正明 河内 まき子
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.44-52, 2007 (Released:2008-07-30)
参考文献数
20

近年,3次元計測技術の発展に伴って,3次元身体モデルを利用した身体に適合する製品設計が注目されてきている.しかし,3次元スキャナ等で計測された身体の表面形状データは座標系が定められていない.そこで,従来は座標系を定めるために必要な身体の部位に,3次元スキャナで計測可能なマーカーを専門家があらかじめ貼る事で解決していた.しかし,マーカーを貼ることは手間や顧客への心理的負担がかかるという問題があった.本稿では,足部モデルの座標系を定義するのに必要な身体の部位MT(脛側中足点)とMF(腓側中足点)の位置を,すでにそれらの位置が定められているサンプルモデルセットをあらかじめ用意しておき,それらの統計的な情報を基にマーカーの位置情報無しの表面形状データのみの足部モデルのマーカーの位置を推定することで,座標系を設定する手法を提案する.そして,FFD法を用いた身体モデル生成法を用いることで,推定されたMT,MFの位置推定の精度向上を試みる.

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