著者
長谷川 直子 横山 俊一
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.202-220, 2018 (Released:2018-05-31)
参考文献数
18

本稿では,学生が主体となった雑誌の出版やテレビ出演などのアウトリーチ活動から,社会がそれをどのようにとらえ,また学生自身が社会の反応をどのようにとらえたのかについて考察した.当初は授業の成果を出版することで地理学をアウトリーチする意図があった.しかし社会からは,男性的なイメージの強い地理に女子がいることの意外性から女子の側面が取り上げられ,発信した学生の中には当初の意図と違うとらえ方をされたことに対する戸惑いがあった.結果的には,その意外性から多くのマスコミに取り上げられ多くの人にアウトリーチできた.学生主体のアウトリーチは,学術的専門性とはまた別の次元でその親しみやすさ,面白さを伝えられるという点で,学問に直接的な興味をもたない人々へのアプローチを可能にする.研究者が先端的な研究内容をアウトリーチするのとは対象者・目的・内容が異なり,一つの効果的な社会へのアプローチ方法であると考えられる.

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長谷川 直子, 横山 俊一「学生主体の地理学のアウトリーチ」E-journal GEO https://t.co/gdkKZ3CmMb ・地理×女子の活動について。月刊地理の特集やタモリ倶楽部への出演など。 ・学生への負担やジェンダーの観点からの批判も
https://t.co/bxuIY9FcbP
【E-journal GEO掲載論文】長谷川直子・横山俊一 2018.学生主体の地理学のアウトリーチ,E-journal GEO 13(1),202-220.https://t.co/9RCuEEY7Lv

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