- 著者
-
五十嵐 中
- 出版者
- 公益社団法人 日本薬学会
- 雑誌
- ファルマシア (ISSN:00148601)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.10, pp.937-941, 2015 (Released:2018-08-26)
- 参考文献数
- 7
「日本の医療費(国民医療費)は,平成24年実績で年間39兆円です」…数字が大きすぎて,あまり実感が湧かない.「1人当たりにすると,年間30.8万円です」…今度は小さすぎて,やはり実感が湧かない.「この教室,だいたい150人いますね.1部屋で,年間4,000万から5,000万円ですね.」このあたりの金額を出すと,ようやく「手頃」にイメージできるようになる.年々医療費が増大していくなか,臨床系の学会でも,「〇〇の医療経済」「××の費用対効果」のタイトルを時折目にするようになった.マイナーな分野に陽が当たるようになったのは嬉しいことである.ただ残念なことに,まだまだ誤解されることも多い.このコラムでは,薬剤経済評価・費用対効果評価について,「そもそも何なのか」「どうやって評価するのか」「評価結果をどう使うのか」に分けて紹介していきたい.