著者
梅野 淳嗣 松本 主之 中村 昌太郎 飯田 三雄
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.1233-1242, 2010 (Released:2011-11-07)
参考文献数
74
被引用文献数
6

Collagenous colitisの診断と治療について概説した.本症は慢性の水様性下痢と大腸粘膜直下の膠原線維帯の肥厚を特徴とし,中年以降の女性に好発する.原因として遺伝的要因,薬剤(プロトンポンプ阻害薬,非ステロイド性消炎鎮痛薬,アスピリン,チクロピジンなど),自己免疫疾患,腸管感染症,一酸化窒素などが示唆されている.本症の内視鏡所見は,正常あるいは毛細血管の増生などの非特異的所見にとどまることが多いが,mucosal tearsと呼ばれる幅の狭い縦走潰瘍がみられることもある.本症の診断基準は臨床症状および病理組織学的所見よりなり,薬剤が関与する場合にはその薬剤の中止のみで改善することもある.治療薬として,アミノサリチル酸製剤,ステロイド,免疫抑制剤などの有効性が報告されている.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (8 users, 8 posts, 19 favorites)

@DrPooh08 専門でなくて申し訳ないのですが、PPIの下痢の中でもcollagenous colitisは、PPIというよりもランソプラゾールに特異的に誘発されると聞いています。わたしはタケダが全然注意喚起しないのに腹を立てているので、10年来ランソプラゾールは処方していません。 https://t.co/YZPZ35RS5V
下痢が続いているときには、一度薬の影響を疑ってみる。 PPIやNSAIDs、アスピリン、チクロピジンなどが膠原繊維性大腸炎を引き起こすことがあります。 最近はPPIの中でも特にオメプラールとの関連が注目されているようです。 https://t.co/IHHJmBJmb7 https://t.co/3eFw3ChjuJ
@rahsaanmkt 10年以上前のちしきですんまそん https://t.co/U9bTO4JJTB
https://t.co/y2To5MrjUx
@mg_pharmacist RTから来ました。 一応、マジである旨をご報告申し上げます

収集済み URL リスト