著者
竹内 常行
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.445-458, 1975-07-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1

九十九里平野では,いく列かの砂堤(あるいは浜堤,砂堆)と砂堤間の低湿地が,海岸線にほぼ平行しているという地形的特色に対応して,砂堤は集落・畑・山林などの場所,低湿地は水田になっているというのが,従来の通念であった.しかし,砂堤の大部分は島畑区域となっているので,水田は砂堤の区域にも広く分布しているという事実によって,従来の通念を修正し,ついで九十九里平野に島畑のできた理由について.従来発表された意見の誤りを指摘し,地形に由来する水利上の不利を克服しながら,砂堤区域に水田を拡張して行なった結果,島畑景観が生れたものであることを明らかにした. ついで本稿の大部分を椿海干拓地の島畑地域の記述にあてて,まずその島畑の分布図を作成し,特色ある島畑景観地域について,いかなる地形,いかなる水利条件の地域に,島畑景観が生れたかを明らかにする.

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そんな模式的なものじゃなくて、浜堤部分にも水田があるじゃないかという論文。土地の高低→土地利用の差→景観上の差異という一方的な規定性を否定して、反論として島畑景観を提示している。竹内常行「九十九里平野,特に椿海干拓地の島畑景観について」1975年 https://t.co/iMmRx3pdtW
と思ったら1975年の地理評に論文があった。「九十九里平野,特に椿海干拓地の島畑景観について」https://t.co/DNPInwLrwj

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