著者
高橋 学
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.504-517, 1996-07-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
32
被引用文献数
3 5

現在,地震の発生を予知することは困難な状況にある.しかしながら,土地の履歴を知ることにより地震の被害を予測することは不可能ではない.埋蔵文化財の発掘調査に際し,過去の災害と土地開発の様子を詳細に検討することは,防災計画を考えるうえで重要なデータをもたらす. 兵庫県南部地震による神戸周辺の被害状況を概観すると,高速道路や鉄道,それに駅舎などの大型建造物と,木造一戸建て住宅とでは被災した場所の土地条件が異なる.大型建造物の場合には,硬軟の地盤の境目で被害が大きい.他方,木造一戸建て住宅の被害は,微地形や埋没微地形に由来する表層部数メートルの堆積物の状況と関係が深い.原型をとどめないほど激しく破壊された家屋は,旧河道や埋没旧河道にあたる部分に多く存在した.また,木造一戸建ての倒壊による圧死者も旧河道や埋没旧河道に集中する傾向が強い.

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