- 著者
-
岩瀬 弘明
東 智里
村上 貴士
中井 良哉
窓場 勝之
村田 伸
- 出版者
- 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
- 雑誌
- ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, no.4, pp.185-190, 2018-01-31 (Released:2018-02-23)
- 参考文献数
- 24
本研究は,脳血管障害患者に対する長下肢装具導入までの日数と麻痺側運動機能およびFunctional Independence Measure(FIM)変化率との関係について明らかにすることである。対象はA病院に入院治療を受けた脳血管障害患者のうち,長下肢装具を作成したものとした。調査項目は年齢と性別,疾患名,発症から長下肢装具導入までの日数,および長下肢装具完成時とリハビリテーション終了時のStroke Impairment Assessment Set(SIAS)とFIM とした。統計解析は,発症から長下肢装具導入までの日数とSIAS(麻痺側運動機能)の変化率,およびFIM 中項目の変化率との関係について偏相関分析を用いて検討した。その結果,発症から長下肢装具完成までの日数と有意な相関が認められたのは,SIAS の体幹機能とFIM の排泄コントロール,移乗・移動の4項目であり,発症から早期に長下肢装具を導入してリハビリテーションを行うことで,体幹機能および移乗,移動能力,排泄コントロールの改善に繋がる可能性が示された。