著者
伊藤 康弘 宮内 昭
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.259-263, 2015 (Released:2016-03-04)
参考文献数
14

近日中にアメリカ甲状腺学会(ATA)の甲状腺結節と甲状腺分化癌取り扱いガイドラインの最新版が出版されるが,今回はいくつか大きな変更点がある。その一つが甲状腺微小乳頭癌の取り扱いである。今までは細胞診で乳頭癌と診断された場合は当然のように手術が施行されていたが,今回は1センチ以下の微小乳頭癌でリンパ節転移や局所進展のないものは,たとえ画像上癌を疑っても細胞診による診断をしないことを推奨し,またたとえ癌と診断がついたとしてもすぐに手術を行うのではなく,経過観察(active surveillance)を取り扱いの選択肢として採択した。これは日本から論文の形で発信された内容を受け入れたものであり,実に画期的な変化である。ただ,もちろんATAガイドラインの内容をすべて日本の実地医療に適用するのがよいかどうかについては異論もあるかも知れない。本稿では微小乳頭癌の経過観察について,ATAガイドラインと日本の診療の合致点および差異について述べる。

言及状況

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@odz 「1993年,微小癌の経過観察が開始された」 「1995年には癌研病院もlow-risk微小癌の経過観察を開始」 ●甲状腺微小乳頭癌の取り扱い(経過観察を中心に)  伊藤 康弘, 宮内 昭  日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌/32 巻 (2015) 4 号 https://t.co/R7v38ub6s7
@agapeeros123 @nek0jita @nagaya2013 @NATROM @tableSalt0117 NATROMさんのお好きなウェルチらの報告。 「海外からの疫学的な報告  2006年,DaviesとWelchはアメリカにおいて2002年の甲状腺癌の罹患率が1973年に比べて2.4倍に増加しており,その主たる理由は   1センチ以下の微小癌の発見率が増加 していることであると発表した。」 https://t.co/R7v38ub6s7
@agapeeros123 @nek0jita @nagaya2013 @NATROM 「微小癌はもともとラテント癌として,病理解剖で高頻度で見つかることが知られていた。」 ●甲状腺微小乳頭癌の取り扱い(経過観察を中心に)  伊藤 康弘, 宮内 昭  日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌/32 巻 (2015) 4 号 https://t.co/R7v38ub6s7 @tableSalt0117
@KyuDNP @nek0jita @nagaya2013 @NATROM @MKoujyo ですが,海外では甲状腺がん検診を国の政策として行なっているところは無いと考えますので,発症した甲状腺がんが対象と考えますから,大きさはある程度大きいのではないかと推定します 参 ATAの2014年のガイドライン改定では,T1aN0M0についてはASを治療の選択肢として採択 https://t.co/0raqUKKOd7
@NATROM 現在の診断治療ガイドラインは過去の教訓に学んで出来ているのでは? 下記の資料によれば日本のASの知見が世界に広まりUSPSTFやATAから戻って来ているのに それを知らずに鵜呑みにして従えと言うのは疑問だし 知見のない韓国の失敗例に学べも疑問です https://t.co/Xc0Rxgr0pQ https://t.co/UWZbsk8ccO
@standardtherap 日本が進んでるは下記を参照下さい https://t.co/UWZbsk8ccO 前倒し効果はスクリーニング効果のことを誰かがその様に言い換えていたので短いから使ってます https://t.co/mcCbibuW9R
@kikumaco 『エビデンスがないからやるな』は二度と言わないでください 『過剰診断としか思えない』は撤回してください 以前にも提示したかも知れませんが 例えばこれ 必ず読んでください https://t.co/UWZbsk8ccO
@kikumaco デメリットを上回るメリットはないし 将来死ぬかも知れない人が死ななく成ると言う最大のメリットが言えなく成る 以上からまずスクリーニング効果を認めるかどうか 福島の診断フローを妥当と認めるかが先です https://t.co/Qs8WwKrekk
@kikumaco 「過剰診断か前倒し発見かは原理的に分からないんですよね」 この認識が鈴木眞一先生と違う点です 私のレスと鈴木先生の「検診発見での甲状腺癌の取り扱い」を読んでから回答してください それから下記も参考まで https://t.co/Qs8WwKrekk
@Hitundweg これが小児甲状腺がんの最新の医学的知見。 せめてこれぐらい読んでからにしてね。 https://t.co/dIsxpL7KzT
ふむ。 J-STAGE Articles - 甲状腺微小乳頭癌の取り扱い(経過観察を中心に) https://t.co/MEg7jErNPI
『甲状腺微小乳頭癌の取り扱い(経過観察を中心に)』 公開日 20160304 https://t.co/1NjTQlkDpE
@shun148 隈病院の「経過観察」についての日本語論文ありました。 https://t.co/d6zuCi4xEo
宮内先生の日本語論文あった。2015年の。 https://t.co/d6zuCi4xEo
@NATROM @SciCom_hayashi @Tom2305_ @nagaya2013 @ahare_asayaka @shun148 @sivad 「日本からの情報発信がアメリカのガイドラインを大きく変えた快挙と言ってよい。」 ・甲状腺微小乳頭癌の取り扱い(経過観察を中心に) 、伊藤 康弘・宮内 昭/隈病院外科  https://t.co/VrI9yA0rFP
@SciCom_hayashi @NATROM 何回目までいくのか見たい気持ちはやまやまなんですが。。https://t.co/lmZCZsimVI CQ20をざっくりとお読みください。。また、医学の歩みに関してはmizuki_kanna07409さんが否定しておられます。。https://t.co/IwYX5JK6CY
「進行性」って言葉を使うことに専門家の間でも賛否があることも知らんの? で、非手術経過観察療法はアメリカでは取り入れられたと記憶。 https://t.co/CQpgOeO8M2 https://t.co/e8pwW5Apzj
@SciCom_hayashi @NATROM https://t.co/IwYX5JK6CY 宮内先生の知見が認められたそうですが、https://t.co/5rZR48lxQJ 中高年に適しているそうです。過剰診断を避ける検討はされてますが過剰診断ががん検診につきものですhttps://t.co/j2QpfmS30R
・甲状腺微小乳頭癌の取り扱い(経過観察を中心に)  https://t.co/VrI9yA0rFP https://t.co/sDz9r7tZXT
5 5 https://t.co/18pfGXhv8n

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