著者
大森 不二雄
出版者
日本高等教育学会
雑誌
高等教育研究 (ISSN:24342343)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.9-30, 2014-05-30 (Released:2019-05-13)
参考文献数
40
被引用文献数
1

本稿は,大学教育改革の鍵概念となっている「教学マネジメント」及び「内部質保証」に関し,大学経営と質保証の両面で先行した英国の政策と実態に関する分析・考察から,日本にとっての含意を得ることを目的としている. 大学教育に関する日本の政策言説は,全学的な教学マネジメントや大学ガバナンスの内部質保証にとっての有効性に,素朴なまでに信を置いている.しかし,英国の大学における教学マネジメントを含む内部質保証システムの整備の考察からは,経営機能の強化は,質保証の実質化の必要条件であっても,十分条件ではない可能性が示唆される.また,質保証の取組がコンプライアンスにとどまり,教授・学習過程にインパクトをもたらすに至っていない,との批判的分析は,質保証の一筋縄ではいかない複雑性と困難を表す.

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教学マネジメントをめぐる日・英の政策動向 https://t.co/j7shFIKQ9r
大森(2014)の文献情報。大森不二雄(2014).教学マネジメントをめぐる日・英の政策動向:「経営」は「質保証」をもたらすか 高等教育研究,17,9-30.[PDF]https://t.co/cfnbIukkoK
大森不二雄(2014).教学マネジメントをめぐる日・英の政策動向:「経営」は「質保証」をもたらすか 高等教育研究,17,9-30.(Google「"UK Quality Code for Higher Education"」で知る)[PDF]https://t.co/KxfHzlP9aI

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