著者
広津 崇亮
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.191-199, 2015-05-25 (Released:2019-02-20)
参考文献数
48

微量のにおい物質の検知には,従来は物理・化学的手法が用いられてきたが,感度,選択性を追求すると大型化,高コスト化を招く問題があった.そこで近年注目されているのが,生物の嗅覚の高感度性,高選択性を生かしたバイオセンサである.その中には,生物の嗅覚機構を模倣するセンサ,生物の機構や設計思想を活用するセンサが含まれるが,本稿では生物そのものを利用するセンサについて紹介する.最近線虫C. elegansががんのにおいを高精度に識別できることが発見された.線虫嗅覚を用いたがん診断技術(n-nose)は,高感度,低コスト,非侵襲性,簡便,早期がんを発見できるなど,これまでのがん検査システムを変える可能性を秘めている.

言及状況

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嗅覚も味覚も生体細胞まで圧縮できないんだから運動機能までもってる線虫つかっちゃえって例。前からちょいちょいプレスされてたやつ
“この n-nose が社会実装されれば,がん検診受診率の飛躍的向上とそれによる早期がん発見率の上昇,がんの死亡者数の激減,医療費の大幅な削減が見込まれる.” 見込まれない。対策型検診への見かたが素朴過ぎます。

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2015年 生物そのものを利用したバイオセンサ —線虫嗅覚によるがん診断— https://t.co/nCo8q7X8uT https://t.co/wvUtDDo9A8
嗅覚も味覚も生体細胞まで圧縮できないんだから運動機能までもってる線虫つかっちゃえって例。前からちょいちょいプレスされてたやつ / “【PDF】生物そのものを利用したバイオセンサ —線虫嗅覚によるがん診断—” https://t.co/vYmMbvoY9A
広津の論文によれば、線虫の嗅覚を用いたがん診断検査の感度95.8%、特異度95%。 https://t.co/l2B6u1vuA6 尿一滴でがん検査 来年実用化 https://t.co/HMBZeBCzkC

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