著者
山田 修
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.103, no.9, pp.665-669, 2008-09-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
13
被引用文献数
4 3

麹菌と近縁のA. flavusはカビ毒アフラトキシンを生産する。麹菌はアフラトキシンを生産しないことはすでに多くの研究により証明されているが, ゲノム解析に使用されたRIB40株には, アフラトキシン生合成に関与する遺伝子群が染色体上にクラスタを形成していることが報告された。そこで, 酒類総合研究所に保存されている多数の醸造用麹菌株について調べ, 麹菌がアフラトキシンを生産する能力を持たないことを分子生物学的に明らかにした。筆者らの研究は, 麹菌の安全性を示すとともに, 麹菌のルーツをさぐる糸口を与えるものである。

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麹菌(Aspergillus oryzae)が無毒(アフラトキシンを生産しない)なのは、どの様な経緯で(how)菌株が得られたのかは(多分)不明だが、どういう理由で(why)生産しないかは解明されている。少なくとも“家畜化”された菌株ではアフラトキシン生合成系の遺伝子に欠失がある。 https://t.co/PTzotk9NAc https://t.co/TfEaZHvh2a
Aspergillus flavusと麹菌A. oryzaeは遺伝的に非常に近縁で、歴史的に形態の違いや毒性に基づいて区別されてきた。一部の A. oryzae 株にはアフラトキシン生合成遺伝子群の全てまたは一部が存在するが、機能を失っている。麹菌がアフラトキシンを作らない理由 https://t.co/vysjmGQhYj
割と最近になって(つって10年くらい前だとおもう)やっとポン酒に用いる米麹はアフラトキシンを出さないってか出せないという分子学的研究結果が出て証明されたのだよ https://t.co/2f8O7icVxZ

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