著者
吉崎 智一
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.117, no.10, pp.1245-1248, 2014-10-20 (Released:2014-11-21)
参考文献数
7

ウイルスが地球上に登場したのは少なくとも30億年前と考えられている. 太古の生物の誕生以来, 生物とウイルスは共存しながら, 互いの進化に影響を及ぼしつつ, 長い時間を過ごしてきた. ウイルスの病原性は細胞内絶対寄生性に起因する. このようなウイルス感染が生じた際にウイルスおよび感染細胞に生じる現象は, 細胞溶解感染, 不稔感染, 持続感染, 発癌感染, に分類される. Epstein-Barr ウイルス (EBV) が発見されて今年で50年, これまでに, 分かってきた上咽頭癌発癌機序として, まず, 一般に上皮細胞に EBV が感染すると, ウイルス複製が亢進して, 発癌どころか感染細胞が溶解してしまうことから, EBV が潜伏感染状態を維持することが必須である. 次に EBV 潜伏遺伝子発現が起こる. 中でも EBV 癌遺伝子 LMP1 は単独で線維芽細胞や上皮細胞を形質転換する. やがて遺伝子変異が蓄積して癌化する. そして, その間, 感染細胞が免疫監視機構, 特に NK 細胞や細胞障害性 T リンパ球から逃れることが必要である.

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@xyzzysasaki @RrK9xKwM96pOWu6 @uEhcJcGVcY92Z23 @meimei881 私も専門家じゃないので聞き齧りですけども、ウイルスの増殖はいくつかのパターンがあって、排出後に宿主細胞が壊れてしまうもの、細胞は生きてて一緒に増殖するもの、細胞を不死に変えて癌細胞に変えるものなどがあるようです。コロナは宿主細胞が壊れてしまうタイプかと。 https://t.co/Lq0U2uA3mP
@kawausotakechin ちょっと調べてみました。 https://t.co/RjFZzqShXB 1. 細胞溶解感染(cytolytic infection) ウイルスが感染細胞で増殖することは,短期的な自己 コピー数を増加させるという観点からも合目的である. 実際多くのウイルスと細胞の相互関係はこの系に属す る.
地球誕生が46億年前。 ウイルス誕生が30億年前。 人類誕生が700万年前。 ホモ・サピエンス誕生が20万年前。 「地球」を主語に物事を考える時、ウイルスと比較してホモ・サピエンスなどもうほんと末端程度の新参者なのだという認識も必要なのだろう。 【図の引用元】 https://t.co/NvNQGSIXzS https://t.co/nN5eAqkcJT
また知らん言葉が出てきたので…メモ。 abortive infection「不稔感染」 (細胞溶解感染, 不稔感染, 持続感染, 発癌感染) https://t.co/JpE12kELBf https://t.co/izUKqj3zch
だいぶ日が経ってしまったが、ふと思いついてキーワード変えてググったら割とそのものズバリのpdfが見つかった。 取り憑かれた細胞の変異パターンによって種類が分かれるらしい。 https://t.co/tRtautcMz4

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