著者
安藤 寿康
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.170-179, 1996-12-20 (Released:2017-07-20)
被引用文献数
1

発達心理学では, 家庭環境の影響を示すために, 親の与える家庭環境の指標と子どもの行動指標との相関を用いる。しかしそこには遺伝的影響が関与している可能性がある。本研究では秋田(1992)が行った「子どもの読書行動に及ぼす家庭環境の影響に関する研究」に対して, 行動遺伝学的視点から批判的追試を行った。小学6年生の30組の一卵性双生児ならびに20組の二卵性双生児が, その親とともに読書に関連する家庭環境に関する質問紙に回答した。子どもはさらに読書行動に対する関与度についても評定が求められた。親の認知する家庭環境の諸側面は子の認知するそれと中程度の相関を示した。図書館・本屋に連れて行ったり読み聞かせをするなど, 親が直接に子どもに与える環境を子が認知する仕方には, 遺伝的影響がみられた。また子どもの読書量についても遺伝的影響が示唆された。だが子どもの読書に対する好意度には, 遺伝的影響ではなく, 親の認知する蔵書量が影響を及ぼしていた。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (29 users, 34 posts, 51 favorites)

本を読む読まないは遺伝子の影響が大きい。 子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討 https://t.co/N9Qj3y0FFC
(続き)「また子どもの読書量についても遺伝的影響が示唆された。だが子どもの読書に対する好意度には, 遺伝的影響ではなく, 親の認知する蔵書量が影響を及ぼしていた」 https://t.co/5bN02LxUeP
「親の認知する家庭環境の諸側面は子の認知するそれと中程度の相関を示した。図書館・本屋に連れて行ったり読み聞かせをするなど, 親が直接に子どもに与える環境を子が認知する仕方には, 遺伝的影響がみられた」(続く) https://t.co/5bN02LxUeP
「子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討」のPDFがあった。論文とはだいぶニュアンスが違うなという印象。 https://t.co/5bN02LxUeP https://t.co/5sGxElJJY2
引用されているのはこの論文 子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討 https://t.co/kXgSG7UzJa
@3901sakuray 見つけました!これですね https://t.co/dEWKjLS7RA
@paddy_joy 安藤寿康 1996「子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討」『発達心理学研究』 https://t.co/X0YUKAUCkX 「親が直接に子どもに与える環境を子が認知する仕方には,遺伝的影響がみられた。また子どもの読書量につ いても遺伝的影響が示唆された。」 https://t.co/MQKtk8LPif https://t.co/gyZPV1LERE
子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討 https://t.co/N9Qj3y0FFC
@paddy_joy これバーチーとかサイタマサイタマで双生児比較して傾向だしてますけど、じゃあ本屋とか図書館すらないくそ田舎の場合ってどうなるんですかね。 https://t.co/UAd5c8tmOk
子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討 https://t.co/Bt8HU0uLij
子供の読書に影響する要因については、随分前に安藤先生が、家の蔵書量が子供の読書に影響することを示してますよね。 子どもの読書行動に家庭環境が及ぼす影響に関する行動遺伝学的検討 https://t.co/DvOLdZ6C9N

収集済み URL リスト