著者
高坂 康雅
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.88-99, 2011-03-30 (Released:2011-09-07)
参考文献数
31
被引用文献数
7 1

本研究の目的は, 共同体感覚を測定するための尺度を作成し, 信頼性と妥当性を検討すること, 及び自己愛傾向との関連を明らかにすることであった。大学生329名, 中学生149名を対象に, 共同体感覚尺度, 学校適応感尺度または大学生活不安尺度, 劣等感項目, 心理的ストレス反応尺度, 自己愛傾向尺度への回答を求めた。共同体感覚に関する項目の因子分析の結果, 「所属感・信頼感」, 「自己受容」, 「貢献感」の3因子が抽出され, またそれらを総合した「共同体感覚尺度」を構成した。内的一貫性及び安定性の観点から, 共同体感覚尺度の信頼性が確認された。学校適応, 劣等感, 心理的ストレス反応との関連から, 共同体感覚尺度の中学生及び大学生で実施する際の妥当性が確認された。さらに, 共同体感覚と自己愛傾向は全体的に正の相関があるが, 臨床像と関連する「注目—主張」成分とは関連があまりみられないことが明らかとなった。

言及状況

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また、最後に山崎先生にチャットで教えていただきましたが、高坂先生・橋口先生が共同体感覚尺度を論文で出しておられました。 こちらも合わせてぜひ! https://t.co/oSM5unsm6m https://t.co/RU9TadX4W5
アドラー心理学の概念のようだ https://t.co/rCrE6P8mGg

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