- 著者
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下野 義人
糟谷 大河
松田 陽介
- 出版者
- The Mycological Society of Japan
- 雑誌
- 日本菌学会会報 (ISSN:00290289)
- 巻号頁・発行日
- vol.64, no.2, pp.67-77, 2023-11-01 (Released:2023-12-02)
- 参考文献数
- 33
長野県の亜高山帯針広混交林で得た標本について,形態比較ならびに分子系統解析によって,アメリカを基準産地とするRussula granulataと認め,日本新産種として報告する.子実体は中型,傘は灰色を帯びた橙色から赤味を帯びた褐色,表面に強い粘性を有し,中央部は黄色を帯びた赤色から赤味を帯びた褐色,柄は触れると中・下部が淡褐色に変色する.核rDNAの分子系統解析によって,日本産と北アメリカ大陸およびユーラシア大陸産R. granulataは単系統群をなした.本種の和名をヌメリクサハツモドキとする.