著者
赤坂 庸子 内藤(古谷野) 浩美 神部 芳則 古谷野 千恵 野口 忠秀 松本 浩一 木村 豊 伊藤 弘人 斉藤 嘉一 村石 三紀 大橋 一之 小佐野 仁志
出版者
Japanese Society of Oral Medicine
雑誌
日本口腔粘膜学会雑誌 (ISSN:13417983)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.36-41, 1996-06-30 (Released:2010-02-25)
参考文献数
23

口腔扁平苔癬と肝機能障害との関連性を明らかにするため, 病理組織学的に扁平苔癬と診断された68症例について, 肝機能との関連を臨床統計的に検討した。(1) 肝機能異常群 (Group 1) は12例 (17. 6%), 正常群 (Group 2) は56例 (82.4%) であった。(2) 性差は Group 2で男性が多く, 平均年齢は差はなかった。(3) 主訴は Group 2に比べ Group 1でしみるが多かった。(4) 既往歴は Group 1で肝疾患, 次いで糖尿病の順で, Group 2では高血圧, 次いで消化器潰瘍であった。(5) 発症部位は両群とも頬粘膜, 舌, 歯肉の順であったが1人平均病変部位数は Group 1は4.8部位, Group 2は2.8部位と明らかに Group 1の方が多かった。(6) 臨床型は Group 1ではびらん型が60.7%と最も多く, Group 2では網状型が多かった。すなわち肝機能異常群はびらん型が多く, 病変が広範囲であることが明らかになった。以上のことから肝機能異常が扁平苔癬の発症・増悪因子として関与している可能性が示唆された。

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@oda0902 少し確認しましたが、Cに限らない話でした。 https://t.co/dIV6pxKgxy

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