著者
平井 啓
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.231-236, 2018 (Released:2018-04-01)
参考文献数
8

サイコオンコロジーはがん患者の全人的医療, すなわちBio-Psycho-Social Modelに基づく実践と研究を行う分野として発展してきた. Bio-Psycho-Social Modelの一つの具体的な実践例として, がん医療における包括的アセスメントが挙げられる. 包括的アセスメントは, 患者の問題を, ①身体症状, ②精神症状, ③社会・経済的問題, ④心理的問題, ⑤実存的問題の順番にアセスメントしていくフレームワークである. 本稿では, この包括的アセスメントの考え方についてBio-Psycho-Social Modelの観点から解説し, さらにこの中でも特に心の問題を扱う専門家が役割を担うことになる精神症状のアセスメントと心理的問題のアセスメントの具体的な方法について示した. 最後に, 今後のBio-Psycho-Social Modelを発展させるための課題についてその方向性の提示を行った.

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https://t.co/0sXhZeIDXs がん患者ですでに実践されてる包括的アセスメントモデルがいい例ですね、実存的問題は正直めちゃくちゃ重要 https://t.co/zbsGfhR6Zn
痛くて眠れないとかお金がなくて心配とかの人に不安を傾聴するだけの対応をしてしまって、身体的な苦痛や社会的問題が全然解消されない、というのを防ぐ訳です さっきの論文とそこに載ってる表がめちゃわかりやすいので皆さんぜひ!! こっちはより詳しく書いてあります https://t.co/CTatbbzevS
緩和ケアにおける包括的アセスメント 精神症状と心理的問題の区別がつかなかったのと、実存的問題が想像できなくて検索検索〜
https://t.co/0sXhZeZGZs こちらに詳細は乗っております。 ご興味ある方は是非是非。

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