著者
山下 仁 津嘉山 洋 若山 育郎 川喜田 健司
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.136-140, 2009 (Released:2009-09-15)
参考文献数
9

来る2009年6月12日、 "腰痛症に対する鍼灸治療効果のエビデンスの現状"と題して、 埼玉で第2回JSAM鍼灸国際シンポジウムが開催される。 このシンポジウムのテーマの背景と、 議論になると予想されるポイントについて概説する。 シンポジウムでは、 (1)腰痛に対するRCTの現状、 (2)日中韓におけるデータベースに基づいた腰痛治療法の紹介、 (3)Sham鍼、 という3つのセッションが設けられている。 EBMの枠組みの中で鍼灸の腰痛に対する有効性を検討する場合、 次のような議論が予想される。 1) 偽鍼の治療的効果:プラセボ効果は区別できるのか? 2) 偽鍼によるマスキング:ダブルブラインドは可能か? 3) 具体的な治療テクニック:鍼灸施術の優劣に影響する因子は何か? 招待発表者の多くは、 RCTや偽鍼開発で世界のトップジャーナルに鍼の論文を掲載している。 今回のシンポジウムで、 EBMの時代における他の医療職種との連携や医療政策への反映など、 今後の鍼灸の発展ために取り組むべき課題がより明確になることを望んでいる。

言及状況

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[医療][代替医療][科学]
[医療] 腰痛に対する鍼治療の臨床研究 (特にランダム化比較試験) の論点
[代替医療][医学][医療][科学] 参考資料。マスキングの難しさはこの問題において最重要論点でしょうね。

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http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/59/2/59_136/_article/-char/ja 腰痛に対する鍼治療の臨床研究 (特にランダム化比較試験) の論点
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/59/2/59_136/_article/-char/ja 腰痛に対する鍼治療の臨床研究 (特にランダム化比較試験) の論点

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