著者
松嶋 藻乃
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.3-15, 2015-03-05 (Released:2015-05-15)
参考文献数
62

私たちは,脳の処理能力をはるかに超える感覚入力の中から,重要度に応じて情報をふるい分け,日々意思決定を行っている.本稿では,①認知能力を制限し,②情報を取捨選択するメカニズムについて,サルを用いて研究してきた成果を紹介する.第一に,複数の物体に対して注意·記憶する際,それらの相対位置によって前頭前野ニューロン活動が異なり,それによって相対位置による認知容量の違いを説明できることを示した.第二に,前頭前野には,重要な情報を強調する信号に加えて,不要な情報を無視する信号が存在することを明らかにした.これらは,前頭前野の活動が,認知能力の限界を定めつつ,それの効率的な配分に寄与していることを示唆する.

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細かくは精査してないですが、検索したら過去に読んだことのある文献に似たテーマのものがあったので参考までに。 限られた認知能力とその効率的な配分に関わる神経基盤 https://t.co/fZVlfQnkJp
自分の脳みそに関していろいろ思うところがあるので、まとまった時間で学んだり考え直す時間が必要な感じがある J-STAGE Articles - 限られた認知能力とその効率的な配分に関わる神経基盤 https://t.co/yrsUxxRK3l https://t.co/gye7fHslcI
限られた認知能力とその効率的な配分に関わる神経基盤 https://t.co/l4kxagF7vy

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