著者
平野 恵健 西尾 大祐 池田 誠 新田 收 宮崎 泰広 皆川 知也 高橋 秀寿 木川 浩志
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.115-119, 2015-04-01 (Released:2016-04-15)
参考文献数
23
被引用文献数
3

本研究の目的は,回復期リハビリテーション(リハ)病棟に入院した脳卒中重度片麻痺患者に対して,入院時の身体機能から退院時の歩行能力を予測することの可否を検討することである.対象は,回復期リハ病棟に入院した脳卒中患者のうち,入院時に重度片麻痺を有し,長下肢装具を処方された49名とした.方法は,対象者を退院時の歩行能力から歩行可能群と歩行不能群の2群に分類し,入院時の患者属性,神経症候,高次脳機能障害,運動機能を単変量解析した.さらに,有意差を認めた評価項目を用いて,退院時の歩行能力を従属変数とした判別分析を行った.その結果,単変量解析では,年齢,神経症候,高次脳機能障害,体幹機能,非麻痺側膝伸展筋力において有意差が認められた(p < 0.05).また,判別分析では,年齢,体幹機能,非麻痺側膝伸展筋力が選択された.以上より,回復期リハ病棟に入院した脳卒中重度片麻痺患者の退院時の歩行能力は,入院時の年齢,体幹機能,非麻痺側膝伸展筋力を用いることにより予測することができると考えられた.

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重度片麻痺患者の歩行可否への関与因子検討 -長下肢装具(KAFO)処方患者を対象に- KAFOを作製した重度麻痺者はどの要因が実用的な歩行の可否に関連するか? 対象に実用歩行が難しい症例が含まれる研究は少なくオススメです! https://t.co/4l2K05m5o9

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