著者
永島 俊夫 小泉 幸道 山田 正敏 柳田 藤治
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.469-473, 1987-07-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
4

カレー製造に比較的よく用いられている香辛料9種について,120℃に加熱した場合の香気成分の変化をガスクロマトグラフィーにより比較検討した.(1) カルダモン,クローブ,クミンは加熱により主要な成分が増加し,全香気成分量も増加した.(2) オールスパイス,メースは加熱により全香気成分量が減少したが,その割合は比較的少なかった.(3) フェネル,シナモン,コリアンダー,フェネグリークは加熱により各成分が大きく減少し,特にフェネグリークはそれが著しかった.(4) 各香辛料の香気成分は,加熱により増減が見られたが,低沸点化合物量は全ての香辛料で減少が認められた.(5) 香辛料の種類により,加熱による変化に特徴が見られたことから,製造時においてもこれらの点を充分考慮する必要があると思われた.

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【メモ】 カルダモン、クローブは加熱で香りが増加する シナモンの香り成分は加熱に弱い https://t.co/K5Oa9dK0jf
カルダモン、クミンは加熱(120℃)による主要成分が増大するから、加熱によって香りが引き立つと言えるのかな?ただ、低沸点の成分が多いほうが官能評価は高いらしい。 カレー用香辛料の加熱による香気成分の変化 https://t.co/TJIIKNKtnR
フェンネルやフェヌグリークが、加熱で香りが減少するとは驚き。 伝統的なパンチフォロンの調理法は、間違っている可能性すらあるのね。 びっくり。 スパイスに応じた調理をしたいわ。 J-STAGE Articles - カレー用香辛料の加熱による香気成分の変化 https://t.co/kItvNILU4E

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