著者
藤井 健志
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.105-127, 2007-06-09 (Released:2017-07-18)

戦後台湾で活動を展開している日本宗教は20教団以上あるが、それらの台湾への進出は、I台湾人だけによる活動期(1945年〜1960年前後)、II布教・交流の開始期(1960年前後〜1975年前後)、III布教の活性化と組織化の時期(1975年前後〜1990年前後)、IV布教沈静化の時期(1990年前後〜現在)の四つの時期に分けられる。日本人が不在であったIの時期は日本宗教に対する抑圧が厳しかったが、それでも台湾人だけで活動した教団がある。IIの時期に入ると少しずつ日本人布教者が来台するようになり、合法化される教団も出るが、まだ規制も強かった。1987年の戒厳令解除前のIIIの時期が戦後の台湾で一番日本宗教の活動が活発で、IVの時期に入ると活動が停滞する教団が出始める。日本宗教を受容したのは主として戦前の植民地時代に日本語教育を受けた本省人である。戒厳令解除後の台湾で日本宗教が必ずしも発展しなかったのは、彼らの高齢化と需要層の減少に関係する。

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藤井 健志「戦後台湾における日本宗教の展開」『宗教と社会』2007 https://t.co/IR0OAvnXZm https://t.co/90TD8V8oJS
論文 戦後台湾における日本宗教の展 開 藤井健志 https://t.co/Bo8rvEnHeV (斜め見、統一教会については特に触れていない様だ)
戦後台湾における日本宗教の展開 藤井 健志 https://t.co/1ekrU7erXQ

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