著者
小島 彩子 佐藤 陽子 千葉 剛 梅垣 敬三
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.80-88, 2018-04-25 (Released:2018-04-25)
参考文献数
41

病者が健康食品を摂取している状況から,健康食品と医薬品の併用による有害事象の発生が懸念されている.そこで過去の有害事象を症状の重篤度と医薬品の薬効の視点で分析し,注目すべき事項を検討した.事例は,『健康食品』の安全性・有効性情報(HFNet)の収載論文64報,その中の患者71名を対象とした.その結果,症状としては肝障害,医薬品としては抗てんかん剤,抗悪性腫瘍剤,不整脈用剤,血液凝固阻止剤等のハイリスク薬が,健康食品と医薬品の相互作用において注目すべき事項であることが明らかとなった.また,論文中の健康食品の素材・成分に関する情報が曖昧で不十分な点が,相互作用の影響を検討する際の障害となることが示唆された.

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「健康食品」の安全性・有効性情報の収載データ分析から示される健康食品と医薬品の併用における注目すべき有害事象 https://t.co/tlsrXzIRzO 重大な指摘 "複数の製品の利用や多種類の成分が添加されている製品の利用では,有害事象の特定が困難で報告されにくい状況が想定される"

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