著者
平山 洋介
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.11-23, 2014-09-10 (Released:2018-02-01)

住まいの私的所有は,戦前では,一部の階層の特権であったのに対し,戦後を特徴づけたのは,その大衆化であった。しかし,持ち家セクターの安定は,前世紀末からの社会・経済条件の変化のなかで,しだいに失われた。住宅ローンの返済負担が増え,持ち家取得はより困難になった。単身者の増大は,家を買おうとする家族の減少を意味した。住宅所有を拡大する力は衰え,それは,社会の階層化が進む傾向に関係した。本稿では,「持ち家社会は持続するのか」という問いを検討する。住宅所有に関連する社会変化を説明する因子として,本稿が注目するのは,住宅政策の役割である。過去四半世紀にわたって,住宅所有の合理性は減少し,それでもなお,政府は持ち家重視の方針を変えず,住宅購入を促し続けた。ここから生起するのは,社会・経済変化だけではなく,持ち家促進の政策それ自体が持ち家社会を侵食するというメカニズムである。

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持ち家社会と住宅政策(<特集>居住保障と社会政策) https://t.co/9BtTOCFoy2
「持ち家社会と住宅政策」https://t.co/bykPWNd1Mg 日本のいろいろな問題の根の一つに「持ち家政策」があるように思えて、文献を集めています。「人びとの安全の程度は,「家族」「企業 」に所属 している かどうか,どのようなグループのメンバーなのか,という変数から重大な影響を受けた。」。
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