著者
大久保 心
出版者
日本時間学会
雑誌
時間学研究 (ISSN:18820093)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-17, 2017 (Released:2018-08-01)

本稿は,園児と保育者の相互作用で形成される就学前教育の生活時間に生じるタイムマネジメントを分析する視点の基礎的な構築を目的とする. まず,これまでのタイムマネジメントに関わる研究から時間厳守と時間調整について検討し,小学校教育と比較した就学前教育の時間的特徴を整理し,事例分析を行う意義を示す.次に,研究方法を提示し,認定こども園と保育所での質的調査のデータをもとにした分析を行う.データの分析を通じて,タイムマネジメントの分析を行うために園生活における〈時間の区切り〉に着目することで,就学前教育で保育者が細やかな配慮を行い,個々の園児の主体性を尊重しながら園児集団のまとまりも維持しようとしているという実態が明らかにされる.その結果は,家庭と学校を結ぶ位置にある就学前教育の時間的特徴が,その後の学校生活や社会生活に関わる効果と関連している可能性を示唆する.

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (1 users, 1 posts, 2 favorites)

<学会誌:時間学研究 第8巻 2017> 就学前教育で生じるタイムマネジメントの分析視点 大久保 心 2017 年8 巻p. 1-17 発行日: 2017年 公開日: 2018/08/01 https://t.co/Ylzt2ZAmT5 #日本時間学会 #JSTS #JSTAGE #時間学研究 https://t.co/Ef2vlByL1C

収集済み URL リスト