著者
金 玲花 中野 亜里沙 安藤 元一
出版者
東京農業大学
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.137-144, 2014 (Released:2014-10-29)

自由行動ネコが野生鳥獣にどのような捕食圧を与えているか,神奈川県厚木市で調査した。神奈川県自然環境保全センターの傷病鳥獣保護記録を調べたところ,保護鳥獣の10%はネコに襲われたものであり,キジバトやスズメなど地上採餌性の種,あるいはヒヨドリなどの都市鳥が多かった。育雛期である5-7月には鳥類の巣内ヒナが半数以上を占め,ネコの襲いやすい位置に営巣するツバメなどが多かった。同市の住宅地帯および農村地帯におけるアンケート調査では,ネコは13%の世帯で飼育されていた。このうち屋外を自由行動できる飼いネコの比率は,住宅地で29%,農村で59%であり,生息密度に換算すると住宅地で2.2頭/ha,農村で0.35頭/haと推定された。こうしたネコが家に持ち帰る獲物の種類は,住宅地では小鳥と昆虫が多く,農村ではネズミ,小鳥や昆虫など多様であった。持ち帰った獲物の半分以上は食されなかった。これらのネコが年間60頭程度の鳥獣を捕らえると仮定すると,1年に捕食される鳥獣はそれぞれ132頭/ha,21頭/haと推定された。飼いネコによる生態系への影響を避けるためには,室内飼いが望まれる。

言及状況

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神奈川県厚木市における自由行動ネコ(Felis catus)の野生鳥獣に対する捕食圧 https://t.co/z03R2q6h5W… 小笠原諸島母島におけるネコFelis catusの食性 https://t.co/hEGo9cRajb… #NO地域猫
@iomede11 @Chiikinekohon 日本の都市部の研究で言うと 神奈川県厚木市の例がありますね。 https://t.co/vEDLdzUHUM
@Chiikinekohon https://t.co/L3tqzHCODyを参考にすると、 在来種の生態系の中では、捕食しすぎて被食者が減少すると、捕食者も減少して均衡が とれる場合が多いのですが、ネコが捕食者になる場合は、被食者が減っても、人間が餌を与えるネコに影響はないため、被食者が減りすぎてしまう可能性があります。
@Chiikinekohon https://t.co/1IhiMvWZwK https://t.co/k7qrC2pOiT https://t.co/vEDLdzUHUM https://t.co/4vRPU1RkXm あたりですかね
そうだねぇ。リンク一つしか貼らないのは説明不足だったねぇ。 この手の研究は厚木市で2014年に捕食圧の調査がなされているし https://t.co/rwdObqqVsM 2021年には埼玉の川の博物館が敷地内でのヒガシニホントカゲへの捕食被害を調べた記録もある。https://t.co/wNA0LsIsGI https://t.co/GcRBfLV40Q
ネコちゃんが鳥を食べるから外に放すなっていう話はよく出るが、ネズミへの捕食圧も重要な気がする。調べたらこんな論文が→ 神奈川県厚木市における自由行動ネコ(Felis catus)の野生鳥獣に対する捕食圧https://t.co/XyjFrrs0wQ
@dz_dhkp “島の”かつ“餌付け”のネコによる環境圧という研究自他があまりないのですが 参考になりそうなものとしてこちらはどうでしょう 神奈川県厚木市における自由行動ネコ(Felis catus)の野生鳥獣に対する捕食圧 https://t.co/Zj8evYQfzM
日本の研究でも... ”保護鳥獣の10%はネコに襲われたものであり,キジバトやスズメなど地上採餌性の種,あるいはヒヨドリなどの都市鳥が多かった。育雛期である5-7月には鳥類の巣内ヒナが半数以上を占め,ネコの襲いやすい位置に営巣するツバメなどが多かった。” https://t.co/a9TA1T4jTz
スズメもツバメも以前ほど見かけなくなったと言われています。原因はネコだけではないが、一因ではあると思います。 いるのが当たり前と思っていた普通種がいつの間にか希少種になり、やがては・・・ ”神奈川県厚木市における自由行動ネコの野生鳥獣に対する捕食圧” https://t.co/a9TA1T4jTz https://t.co/8PGHensQbO

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