- 著者
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深井 穫博
眞木 吉信
高江洲 義矩
- 出版者
- 有限責任中間法人日本口腔衛生学会
- 雑誌
- 口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
- 巻号頁・発行日
- vol.47, no.1, pp.89-97, 1997-01-30
- 被引用文献数
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関東近県の企業に勤務する20歳から50歳代の男性438名,女性115名の計553名を対象に質問紙調査を行い,職種と成人の口腔保健行動との関連について検討した。口腔清掃行動では昼食後と就寝前の歯みがきおよびフッ化物配合歯磨剤の使用頻度で職種間に違いがみられた。歯みがきでは,事務職の「昼食後」33.8%,「就寝前」77.9%が最も高い割合であった。フッ化物配合歯磨剤の使用では作業職および専門職がおのおの23.8%,23.3%と他の職種より高い割合であった。歯科受診・受療行動では,歯科受診頻度,かかりつけの歯科医師の有無,定期歯科健診受診の有無の3項目とも職種間に違いがみられた。過去1年間に歯科受診したことのない者の割合は販売職の61.1%が最も高く,他の職種は20〜40%であった。かかりつけの歯科医師のある者は,販売職が36.9%であったのに対し,他の職種では50%以上の割合であった。定期歯科健診の受診では販売職が最も低く2.3%に過ぎなかったのに対し,管理職では30.5%であった。また,ストレスの自覚と口腔の外観に対する満足感には有意の関連が認められた(p<0.05)が,ストレスと今回取り上げ口腔保健行動との間には,関連がみられなかった。一方,仕事の満足感と関連がみられた項目は,噛み具合および口腔の外観に対する満足感,歯間ブラシの使用頻度,過去1年間の歯科受診,定期歯科健診受診の有無であった。