- 著者
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久居 宣夫
千羽 晋示
矢野 亮
菅原 十一
- 出版者
- 国立科学博物館
- 雑誌
- 自然教育園報告 (ISSN:0385759X)
- 巻号頁・発行日
- vol.18, pp.1-13, 1987-03
1. アズマヒキガエルは行動域内で冬眠し, 早春の繁殖期には, そこから池まで移動する。2. 繁殖期には, 大部分のヒキガエルは毎年同じ池に集まり繁殖活動を行う。しかし, 一部は池を変えることがあり, この場合, ほとんどが一度だけである。そして, 移動する池は近隣の繁殖池の間で行われる例がもっとも多い。3. 繁殖活動後は再び行動域にもどる。そして, 行動域にもどる時は, 特に池から離れている場合, 池の付近で1か月以上春眠し, 晩春から初夏になってから移動するものと考えられる。