- 著者
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佐藤 直人
Naoto SATO
- 出版者
- 東北大学文学部日本語学科
- 雑誌
- 言語科学論集 (ISSN:13434586)
- 巻号頁・発行日
- no.1, pp.63-74, 1997
はじめに、日本語のナガラ節が、付帯状況と逆接という二つの意味に対応して、それぞれVP内、NegPに付加するという観察が得られることを示す。この観察は、ナガラ節の性質を説明する理論が如何なるものであれ捉えなければならないものであるが、この妥当性を満たすという要件は可能な理論の幅を狭める。ナガラ節がもつ意味によって付加する位置が決定されるという理論より、付加する位置によって意味が決まるとする理論の方が自然な説明が与えられるため、そのような理論が望ましいことを論ずる。