著者
米田 千恵 粟津原 元子 畑江 敬子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.337-343, 2008-10-20
参考文献数
13
被引用文献数
3

冷凍メバチ肉の塊を,30℃の3%食塩水に浸漬する解凍法(解凍法1),30℃の水に浸漬する解凍法(解凍法2)および4℃での緩慢解凍(解凍法3)に供した。品質の同じ試料では,解凍過程における重量変化,色は解凍法1と解凍法2の間で差異はみられなかった。上物とよばれる品質の高いマグロ肉についての官能検査では,解凍法1で解凍した試料は解凍法2で解凍したものに比べて,水っぽくなく,一方で,粘性,塩味,マグロらしい味(うま味)が強かった。解凍法1で解凍した刺身の外側の食塩濃度は,解凍法2および解凍法3で解凍した試料の食塩濃度よりも有意に高かった。マグロ肉へ食塩が浸透することによって,粘性が増し,うま味が増強されるものと考えられた。

言及状況

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https://ci.nii.ac.jp/naid/110006967721 お納めください。 要するに、 ・温めた水で解凍することで冷凍魚表面のたんぱく質成分がわずかに溶け出して粘性が上昇、それによって解凍後の水っぽさが軽減される ・塩分を含んでいることでうまみ成分が強調され食味が良く感じられる ということのようです。

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