著者
安斎 勇樹 森 玲奈 山内 祐平
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.135-145, 2011
参考文献数
23
被引用文献数
1

本研究の目的は,協同制作を課題とした大学生向けのワークショップにおいて,創発的コラボレーションを促すためのプログラムデザインの指針を示すことである.本研究では,創発の源泉としての「矛盾」の効果に着目し,「作品の制作課題に,相反するイメージを持ちながら多様な解釈の可能性を持った2つの条件を設定する」というデザイン原則を仮説として設定した.デザイン原則に基づく実践を4回(全15グループ),比較対象としてデザイン原則に基づかない実践を4回(全11グループ)行い,各グループの制作プロセスを質的に分析した.その結果,デザイン原則に基づく実践においては,制作中に提案されたアイデアや制作物に対する視点に揺さぶりがかかり,創発的コラボレーションが促されることがわかった.ただし,参加者が設定した2条件を「相反するもの」として解釈しなかった場合は,視点の揺さぶりがかからないために創発的コラボレーションは起こりにくいことがわかった.その点に留意すれば,本研究で提案したデザイン原則は有効であることが示された.

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「創発の源泉としての「矛盾」の効果に着目」して、視点の揺さぶりによって創発的コラボレーションが促されるという。→CiNii 論文 -  創発的コラボレーションを促すワークショップデザイン(教育実践研究論文) https://t.co/EesphLUpz7 #CiNii
今回のワークショップは @YukiAnzaiくんの論文の知見も参考にしている部分もけっこうあります。 → CiNii 論文 -  創発的コラボレーションを促すワークショップデザイン(教育実践研究論文) http://t.co/mRvfQo5N #CiNii

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