著者
山田 祐樹 河邉 隆寛 井隼 経子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.55-55, 2010

非人間的対象の人間らしさが増大すると,ある時点でその対象への評価が急激に低下するといわれる (不気味の谷現象).本研究は,この評価の低下が,対象を2つのカテゴリに分類する困難さと関係しているかを検討した.実験1では,実際の人物と漫画の人物の画像を0%から100%までの10%ずつのモーフィング率で合成した11枚の画像を用いた.観察者は各画像に対しカテゴリ判断 (実際-漫画) を求められ,その潜時をカテゴリ化困難度の指標とした.また,各画像の好意度について-3 (嫌い) から3 (好き) の7段階で評定させた.結果として,モーフィング率とともに潜時と好意度評定値が変化し,最も潜時の長かった画像と最も評価の低かった画像が一致した.実験2では,犬の画像 (実際,ぬいぐるみ,及び漫画) を用いても同様の結果を得た.これらの結果は,カテゴリ化困難な画像における処理流暢性の低さが評価の低下を引き起こすことを示唆する.

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