- 著者
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寳學 淳郎
近藤 剛
藤坂 由美子
崎田 嘉寛
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.70, pp.97_3, 2019
<p> 日本における体育・スポーツ分野の歴史的研究において、サッカーを対象としたものは限定的にしか分析されておらず、女子サッカーを対象としたものは管見の限りない。</p><p> 本研究では、戦前日本における高等女学校の女子フットボールの様相を実証的に明らかにすることを目的とする。その際、学校史などの紙資料と聞き取り調査から研究目的にアプローチする。</p><p> 研究の結果、主に次が明らかになった。1902(明治35)年から1940(昭和15)年頃まで、青森から熊本までの高等女学校においてフットボールは行われていた。女子フットボールは、主に運動会や昼休み・放課後に、簡易なルールで行われ、実証では1916(大正5)年の大分第一高等女学校の「アッソシエーション・フットボール」が最古の画像である。高等女学校の校友会としての部活動や他校との対戦などは確認されず、高等女学校のフットボールは、組織化・競技化までには至らなかったと考えられる。</p>